アセトアルデヒドについて アセトアルデヒドは有害?
■今回はアセトアルデヒドについて特集します。
2003年4月に住宅性能表示制度の測定対象物として指定された化学物質のアセトアルデヒドですが、今年3月になり国土交通省は、このアセトアルデヒドを測定対象から除外することとしました。住宅の構造や安全性などを第三者機関が評価することを目的としたものが住宅性能表示制度ですが、アセトアルデヒドは測定対象として1年足らずで対象外となってしまいました。一体なぜなのでしょう。
■アセトアルデヒドって何?
アセトアルデヒド[acetaldehyde]−特異な刺激臭をもつ無色の液体。エチルアルコールを酸化すると生じる。工業的には塩化銅・塩化パラジウムを触媒として、エチレンに酸素を作用させて合成する。有機化学工業の原料、合成塗料・プラスチック・合成ゴムなどの中間体として重要。エタナール。(三省堂「大辞林第二版」より)
そもそもアルデヒド基と呼ばれるものは特有の反応基(-CHO)をもつ化学物質の総称なのだそうです。アセトアルデヒドはホルムアルデヒドと同様、塗料や接着剤などに含まれており、シックハウス症候群の原因物質とされています。アセトアルデヒドは上記の説明にもあったようにエチルアルコール、つまりお酒ですね、これが酸化された物質であって、二日酔いをも引き起こす物質でもあるのだそうです。
■なんだか害がありそうだけど、安全なの?
住宅建材に含まれるアセトアルデヒドは頭痛やめまいを引き起こすシックハウス症候群の原因になるとされていますが、住宅性能表示制度の測定対象外となりました。これは、アセトアルデヒドの毒性が動物実験では確認されたものの、人体への影響は明白になっていないからです。これに伴い、健康被害を与えるとされる指針値を世界保健機関(WHO)は0.03ppmから0.17ppmへ緩和する見通しです。
■それでも心配なら
アセトアルデヒドは測定対象外となってしまいましたが、他にもシックハウス症候群の原因とされる化学物質はホルムアルデヒドやトルエンなどあります。また建築基準法さえ守ればシックハウスにはならないわけではありません。そこで、新築の方も、すでに居住している方も今すぐはじめられるシックハウス対策をご紹介いたします。
その1:適切な換気
- 24時間換気システムのスイッチは切らずに、常に運転するようにする。
- 新築やリフォーム当初は、室内の化学物質の発散が多いので、しばらくの間は、換気や送風を十分行うように心がける。
- 特に夏は化学物質の発散が増えるので室内が著しく高温高湿となる場合(温度28℃、相対湿度50%超が目安)には窓を閉め切らないようにする。
- 窓を開けて換気する場合には、複数の窓を開けて、汚染空気を排出するとともに新鮮な空気を室内に導入するようにする。
- 換気設備はフィルターの清掃など定期的に維持管理する。
その2:化学物質の発生源となるものを減らす
- 新しい家具やカーテン、絨毯にも化学物質を発散するものがあるので注意が必要。
- 家具や床に塗るワックス類には、化学物質を発散するものがあるので注意が必要。
- 防虫剤、芳香剤、消臭剤、洗剤なども発生源となることがある。
- 化粧品、香水、整髪料なども影響することがある。
- 室内でタバコを吸うことは避けたほうが望ましい。
- 開放型ストーブ、排気を室内に出す暖房器具(ファンヒーター等)の使用は避け、排気を外部に出すもの(FF式ストーブ等)など室内空気の汚染が少ない暖房器具を使用することが望ましい。
(以上、国土交通省住宅局パンフレット「快適で健康的な住宅で暮らすために」より)
最近は建築物の気密性が高いので、換気をすすんで行うなど、身近なところから取り組んでみてはいかがでしょうか。
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